2016年12月27日火曜日

全勝対決のヤマハ発動機vsサントリー

 ともにここまで圧倒的な強さを見せつけてきたラグビートップリーグのヤマハ発動機とサントリー。残り3試合での両雄の激突は事実上の優勝決定戦ともいえるこの戦いでしたが、そんな試合でも一つのプレーで流れが変わってしまうというスポーツの怖さを垣間見た試合となった気がします。
 自分たちのペースでゲームに入ったヤマハ。スクラムが決して弱いチームではない、というか自信を持っているチームといっても過言ではないはずですが、この試合のファーストスクラムでサントリーによるターンオーバーが決まったのです。もちろんこれでゲームが決まったわけでなかったですが、この後もヤマハはラインアウトでのボールの獲得がスムーズにいかない、前戦の神戸戦ではあれほど上手く決まったハイパントから殺到してボールを乗り越えていくプレーなどが悉く決まらなかったですね。この点はやはりサントリーがヤマハを分析した結果のような気がします。
 この勝利でサントリーは次戦にも優勝が決まる可能性があります。トップリーグも年を越し、そろそろクライマックスに近づいています。

2016年12月21日水曜日

ビデオ・アシスタント・レフェリーについて-part2

 クラブ・ワールドカップ2016の決勝戦、鹿島アントラーズの健闘が光る試合でしたね。特に先制を許した後もゲームプランを崩さず、相手のストロングポイントを消して粘り強く戦う姿は勝つことを意識したプレーだったと思います。まぁ、(アジアチャンピオンでない)開催国枠で出場していた鹿島が勝っていたら、クラブ・ワールドカップそのものの存在が危なくなっていたかもしれませんが(南米チャンピオンとヨーロッパチャンピオンが直接戦う昔のトヨタカップみたいなものをまた提案してきたかも)。
 それはさておき、ゲーム後も衆目を集めたのがセルヒオ・ラモスへの判定。ラグビーを例に出してばかりで申し訳ないですが、ラグビーも初めからTMO(テレビジョンマッチオフィシャル)をフル活用していたわけでありません。その活用は段階的に強化してきました。現在ではトライかどうかの可否だけでなく、反則の有無、反則があった場合にはそのペナルティの程度までTMOが判断可能になってます。
 サッカーのビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)は導入されたばかりであり、一気にここまで求めるのは無理なのはわかります。しかもFIFA会長の独断でです。しかし、これまでも試合後に敗戦の原因をレフリングに押し付けるコメントが多々あったことを考えれば、判定の正確さを追求することが間違いであるとは言えないはず。しかも、衆人環視の下で判定が再考されるとなれば、審判のスキル向上も期待出来るでしょう(WEBで、誰がどこに書いていたかは忘れてしまいましたが、VARが本格導入されればマラドーナの神の手は生まれまかったといった記事を見るとマラドーナの偉大さをあのプレーでしか語れないのか呆れてしまいます…)。さらにもう一つ、プロスポーツの中でこれほど八百長問題に晒されているスポーツも珍しいですが、審判の買収というピースはこれで解消出来ると思います
 そして、この問題で必ず指摘される点に「流れを止める」ということがあります。しかし、現在のサッカーでも有りもしなかったファールをアピールして、グラウンドに倒れて起き上がらず試合を止めていることは何度もあります。これを問題視しないでVARだけが試合の流れを止めるというのはどうでしょう? このシミュレーションをVARで厳しく監視しカードを出すことで結果、サッカー本来の流れをキープ出来るようになるのではないでしょうか。もちろん、VARが流れを妨げないとは言いません。バレーボールでは試合の流れを変えるために選手交代やタイムアウトを取りますが、最終盤になって既にどちらもベンチワークとして取ることが出来なくなっている時に、誰が見てもチャレンジする必要のないようなプレーに対して間を取るためだけにチャレンジをする監督がいました。この場合などは明らかにビデオ判定という余分な時間を使って流れを変えるようとする行為でしょう。それでも正確な判定のために必要なトレードオフだと考えますし、流れが止まるのは変化ではなく進化だと私は思っています。
 クラブ・ワールドカップ2016の3位決定戦、決勝戦をテレビの前で観ていて、審判が自分(たち)の威厳のためにVARを頑なに拒んでいるように見えました。

2016年12月20日火曜日

ヤマハ発動機ジュビロの強さ

 ジャパンラグビートップリーグ第12節は、ここまで全勝をキープしトップを快走しているヤマハ発動機ジュビロがノエビアスタジアム神戸で神戸製鋼コベルコスティーラーズと戦いました。16-17シーズンも今回を含めて残り4試合。ここまで2敗を喫している神戸製鋼にとってはリーグ優勝だけでなく、日本選手権への切符(トップリーグ3位以内)もかかった重要な試合でしたが、ヤマハの強さをしみじみと感じさせられる試合になりましたね。
 派手なプレーはないですし決して難しいことはしていませんが、80分を通してシステマティックに組み立てられたアタックには15人全員の統一された意志が感じられました。ディフェンス時のプレッシャーも強かったですし、ブレイクダウンでここという時の集散の速さは特筆モノでしょう。この試合でヤマハに課題があったとすればラインアウトでしょうか。神戸製鋼に208cmのベッカーが居たこともあるでしょうが、ここは修正点のはず。ただし、次節全勝対決となるサントリーサンゴリアス戦を前に課題が見つかったことは良かったことかもしれません。クリスマス・イブ決戦は見逃せません!

2016年12月16日金曜日

ビデオ・アシスタント・レフェリーについて

 クラブ・ワールドカップ2016において、試験的に導入されているビデオ・アシスタント・レフェリー(以下VAR)に対して、批判的な反応は「流れを止める」とか「これはフットボールではない」(外国人が言いそうなフレーズ。フットボールの前に「私の知っている」が付く場合も多い)といったものが大半で、導入が決められた時から起こるであろうと想像していた批判と変わらないモノでした。これらの指摘なある意味正しいと思います。それでも、フェアなレフリング、正しい判定のためには必要なものだと思います。
 いち早くビデオ判定を取り入れたラグビー(ではテレビ・マッチ・オフィシャル=TMOと呼ばれている)では、度々ゲーム内でTMOが起こることでプレーヤーの疲労度やその回復具合は変わってきたように感じますし、そのために控え選手のメンバー選択や交代時期、ひいてはチームのプレースタイルにも影響を与えてきていると思います。そういった意味からもラグビーは変わりつつある思いますが、サッカーにとってもVAR導入によって起こるであろうプレーや選手や観客の意識の変化は進化であり、FIFAによるVAR導入は正しい選択だと思います。
 また、流れを止めるという点は確かに改善の余地があるように感じました。微妙なゴールシーン、PKになるようなファールやカード提示につながるような悪質なプレーにVARを使い、主審がビデオを確認するにはいいと思いますが、オフサイド判定にまでVARを使用するのはどうでしょう。展開、パススピードが格段に上がった現在のサッカーで副審一人でオフサイドを完璧に判断するのは無理と言い切ってもいい。ですから、オフサイドに対してビデオを使用した判定が入るのは間違っていないと思いますが、VARではさすがに時間が掛かり過ぎます。既にテニスのホークアイがゴール判定には利用されていますが、これを改良する形でオフサイドを瞬時に判断して副審に伝えるシステムを開発して欲しいです(お金は掛かりそうだけど、頑張れソニーw)。
 また、VARの運用ルールを正確に把握していないので間違っているかもしれませんが、アメリカンフットボール、バレーボール、テニスのようなチャレンジシステムで運用していないようですが、これはさすがにサッカーには向かないような気がします。

2016年12月11日日曜日

全国大学ラグビーフットボール大学選手権 京産vs明治

○京産 26 vs ● 明治 22

 京都産業大学のいいところが目立った試合でした。ここをまず目標にして、明治対策をしてきた感じがしましたね。スクラムで圧倒し、ブレイクダウンの集散で勝つ。バックスでラインブレイクされても一気に走り切らせないフォワード・バックス一体となったサポートといった感じでしょうか。最後まで低くていいタックルが決まっていたし、きっちりとトレーニングされたフィットネスが際立ってました。
 明治のOB(ただの卒業生ですが)としては残念でしたかないです。準々決勝のチケットどうしよう(笑)

2016年12月9日金曜日

第61回有馬記念ファン投票

 25日のクリスマスに行われる競馬の有馬記念のファン投票の結果が12月8日にJRAから発表されました。予想通りトップはキタサンブラックで、以下、サトノダイヤモンド、ゴールドアクター、マカヒキ、マリアライトと続きました。今年GI2勝を挙げているだけでなく、オーナーの北島三郎さんの祭りの熱唱ももれなく付いてくることを考えれば、キタサンブラックが多くの投票を集めたのは当然の結果だったのでしょう。その他の馬たちも、3歳馬のサトノダイヤモンドは今年の菊花賞馬、同じくマカヒキはダービー馬で、古馬のゴールドアクターは有馬記念連覇を狙い、マリアライトは牝馬ながら宝塚記念を制しているといった感じで、錚々たる名前が並んでます。
 ただ、競馬に興味がない人にまで名前が知られているスターホースがいるか聞かれれば、やっぱり首を傾げざるおえない。今週末には香港国際競走、秋にはブリーダーズカップに凱旋門賞、年明けにはドバイと世界一線級の国際レースがあります。日本でスポーツ選手がスターダムに駆け上がっていくためには国際大会での優勝が必須になりつつある現在、競走馬でも同じことが言えそうです。ネットからなら(限定されているものの)海外競馬の馬券も今年から買えるようになりましたが、JRAにはこれまで以上にプロモートに力を入れていって欲しいです。ただ、あのテレビCMはちょっと…(笑)

2016年12月7日水曜日

2016年早明戦ラグビー

 最後に明治がPGを狙わなかった点はいろいろなところで多くの人が書いているでしょうから、簡単に言わせてもらうと、プレスキックだけでなくハイパントなども試合を通じて足に掛かってないキックが多かったので、秩父宮での反応はそれ程「なんで?」という感じではなかったです。まぁ、それより「ノット10mバックの反則でしょ。アドバンテージなんで出ないの」というブーイングの方が多かった気が…。
 
 試合を観ていて感じたのは「早稲田のスロープレー」。セットプレーのポイントにかなり時間をかけてフォワードが寄っていく。かつては明治のフォワードプレーを中心にしたゆっくりとした試合にスピードで対抗していたと思ってましたが、縦の明治・横の早稲田という概念は部にも選手にもないんでしょうね(特に早稲田サイドには)。オッサンのノスタルジーなんでしょう(笑)
 明治、フォワード頑張れ!!